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北海道大学COI『食と健康の達人』拠点について

北海道大学は、文部科学省および国立研究開発法人科学技術振興機構による「革新的イノベーション創出プログラム」(COI STREAM)に採択され、筑波大学、北里大学、30社を超える企業・機関とともに『食と健康の達人』拠点をつくりました。本拠点では、一人ひとりの健康状態にあわせた最適な「食と運動」により「女性、子どもと高齢者にやさしい社会」の実現を目指します。
本拠点のロゴマークは、「健やかに生きる」ということを「命」という漢字を使いシンボリックに表現しています。

概要

母子を中心に、家族が健康で安心して暮らせる社会

~母子健康を基盤とした健康経営都市・低出生体重児ゼロを目指して~

本拠点では、低出生体重児ゼロを目指し、母子を中心に、家族が安心して暮らせる社会に向けて、子どもとともに、みんなが健康で元気に成長できる地域モデルを構築し、「“ひと”と“まち”が「食と健康の達人」として育つ社会」を実現します。

ご挨拶

プロジェクトリーダー 吉野 正則(株式会社日立製作所)

北海道大学は、2015年度より、「少子高齢化先進国としての持続性確保」をテーマに北海道大学COI『食と健康の達人』拠点として活動を行っております。 これは、私たち一人ひとりが幸せに暮らせることを目指して、大学、企業、地域の自治体が一緒になってイノベーションを起こしていく取り組みであり、 美味しい食と楽しい運動でプレママ(妊娠する前の女性)から、 楽しい子育て、健やかな家族、健康で活力のある老後を”笑顔あふれる”社会で創造することを目指しています。 日本の生涯出生率は非常に低く、また低出生体重時の比率が高くなっていることが、近年大きな課題になっています。 女性にやさしく、安心して子育てができ、健康な高齢者が活躍できる健康コミュニティを構築することで、地域の活性化へと発展できると考えております。
2015年春、北海道大学北キャンパスにFMI(Food & Medical)国際拠点が竣工しました。市民の方々も参加できる、大学、企業とのオープンな コラボレーションをコンセプトとしており、北海道大学「食と健康の達人」拠点も入居しております。 北海道大学「食と健康の達人」拠点は、COIサテライトの筑波大学と北里大学と30社以上の企業、参画機関、そして住民の方々とともに、 この北海道にイノベーションを起こしてまいりますのでご期待ください。

研究リーダー 玉腰 暁子(北海道大学)

北海道大学COI『食と健康の達人』拠点では、健康で“笑顔のあふれる” 幸せ生活の実現を目指して、産学官・地域が一つ屋根の下で、研究開発に取り組んでいます。この拠点には北海道大学のほか筑波大学と北里大学がサテライト拠点となり、関連する企業と自治体など数多くの機関が参画、大学と企業の研究者による従来からの産学連携の枠組みを超えたオープンイノベーションを実現できる組織体制を構築しています。 日本は世界でも例のないスピードで少子化と高齢化が同時進行しています。人々その人らしく活き活きと日々笑顔で過ごすためには、女性が安心して出産し、楽しく子育てができ、さらに子どもたちが周囲の見守りの中で健康に成長できる社会、また、老いても健康を維持し楽しく暮らすことができ、たとえ病気になっても速やかに復帰できる社会が必要です。そのために、『食と健康の達人』拠点では、自分の健康がリアルタイムにわかり自分の行動を変えられる「セルフヘルスケア」のしくみ、今と未来の健康度がわかる「健康ものさし」、それに基づく自分に最適な「おいしい食と、楽しく続けられる運動」、さらに、住む場所、働く場所、どこにいてもリアルなコミュニケーションが生まれる場「健康コミュニティ」を作ることを研究開発の課題としています。 北海道大学COI を通じて私たち一人ひとりが『食と健康の達人』になることで、地域から日本へ、そして世界に向けて「暮らし」のイノベーションが発信されることを願っています。

メンバー

実施体制

大学・企業・自治体とのアンダーワンルーフ体制

一つ屋根の下、大学や企業、地域や市民、研究者、医療関係者、様々な人材が参加し、イノベーション拠点として本拠点を構築しています。

プロジェクトリーダー(PL/拠点長)

吉野 正則 
(株)日立製作所 基盤研究センタ シニアプロジェクトマネージャー

副プロジェクトリーダー(副PL)

武田 安弘
森永乳業(株) 研究本部副本部長 執行役員

リサーチリーダー(RL/研究リーダー)

玉腰 暁子
北海道大学大学院医学研究院 教授

リサーチリーダーアドバイザー(RLA)

筒井 裕之
九州大学 医学研究院循環器内科学 教授

中心企業

株式会社日立製作所

中核機関

国立大学法人北海道大学

参画機関

一般社団法人ALFAE/旭川医科大学/岩手アカモク生産協同組合/岩見沢市/株式会社ウチダ和漢薬/株式会社エイチ・ツー・オー綜合研究所/がん研究会/九州大学/札幌医科大学/株式会社シェアメディカル/株式会社ジェイマックシステム/株式会社セコマ/損害保険ジャパン株式会社/株式会社タニタ/株式会社ツルハホールディングス/株式会社データホライゾン/株式会社テクノスルガ・ラボ/東京理科大学/株式会社ニップン/株式会社ニューコム/株式会社はまなすインフォメーション/ピジョン株式会社/株式会社ファーストスクリーニング/株式会社フィリップス・ジャパン/北翔大学/北海道/宮城大学/株式会社ルネサンス/一般社団法人北海道食産業総合振興機構/茨城県厚生農業協同組合連合会/公益財団法人北海道科学技術総合振興センター/公益社団法人東京生薬協会/国立医薬品食品衛生研究所/森永乳業株式会社/大峰堂薬品工業株式会社/株式会社第一岸本臨床検査センター/地方独立行政法人北海道総合研究機構/奈良先端科学技術大学院大学/日東電工株式会社/北海道コカ・コーラボトリング株式会社/北海道電力ネットワーク株式会社

筑波大学サテライト

サテライトリーダー

礒田 博子
筑波大学ライフイノベーション学位プログラムリーダー
筑波大学生命環境系/北アフリカ研究センター 教授

参画機関

茨城県厚生農業協同組合連合会/協和発酵バイオ株式会社/株式会社ニューコム/株式会社タニタ/日本製粉株式会社/株式会社ルネサンス

北里大学サテライト

サテライトリーダー

小田口 浩
北里大学東洋医学総合研究所 所長

参画機関

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所薬用直物資源研究センター/株式会社ウチダ和漢薬/大峰堂薬品工業株式会社/ 国立医薬品食品衛生研究所/公益社団法人東京生薬協会/東京理科大学

慶應義塾大学サテライト

サテライトリーダー(SL)

洪 実
慶應義塾大学坂口光洋記念講座システム医学講座 教授

参画機関会議

「食と健康の達人」拠点では、2ヶ月毎にCOI参画機関会議を開催し、産学官の関係者が相互に意見交換・情報共有できる場を設けています。また、 プロトタイピングによるグループ討論やフォーラムを開催し、新しいアイデアの創出を行っています。

プロジェクト

研究開発・社会実装について

本拠点では、「母子の幸せ作りを実現する」をテーマに掲げ企業と大学と地域が社会実装に向けて研究・開発に取り組んでいます。

研究開発テーマ

母子健康調査

妊娠、出産、乳児、成長をフォローアップできる世界に類を見ないコホート研究である「母子健康調査」において、母と子の健康状態、食、便、血液、母乳等の分析・解析による知見の知財化と共に、母子ケアを社会実装します。

腸内環境基盤

低出生体重児の低減、疾病等のリスク低減を目標に、母子の健康に係る因子、原因を見いだし、健康ものさしを構築。「データ駆動型数理科学」という新しい手法により、個人の現在の健康状態、今後の行動を決める道標となる個人の健康地図を実現していきます。

臨床研究(分娩予測)、母子のセルフケア

母子健康の臨床研究から、安心して妊娠、出産できるエビデンスとシステムを構築します。

遠隔・在宅医療

with/afterコロナ時代に向けた新しい5Gイノベーションシステムを実現します。

社会実装

低出生体重児減(7%以下)の実現、維持、さらなる低減と、企業と公共体が融合した「新しい公共体」サービスを実現します。

母子の健康

コホート研究、腸内環境等から導く健康ものさし、母子を支える新しい公共のプロトコルを融合し、母子一人ひとりに最適な食と健康の「リカーリングサービス」を実現します。

行動が変わる

個人、市・コミュニティの健康情報を集約、解析できるデータヘルス基盤、行動変容に繋がるアプリ等のセルフヘルスケア基盤研究を統合し、データを活用し、自分ごととして行動できる健康データ統合プラットフォームを構築します。

げんきなまち

母子、家族の健康をみまもり、生活を支援するために必要な“こと・もの”(コンテンツ)基盤と、母子、家族、自治体、企業を繋ぎ、行動できる新しい公共を実現します。